子供の不正咬合の種類

受け口(反対咬合)

乳歯列期から混合歯列期にかけて相談が多い症状の一つです。下の歯が上の歯より前で咬んでしまうかみ合わせを反対咬合(はんたいこうごう)といいます。この場合、食物がうまく噛めなかったり、サ行、タ行などの発音が不明瞭で聞き取りにくかったりします。また、下あごが目立つことによるコンプレックスをもってしまう人もいます。
原因としては、遺伝による場合や乳歯から永久歯にうまく生えかわれない、舌が大きく、舌癖がある場合、唇顎口蓋裂の手術の影響などが考えられます。特にこの時期、同じ反対咬合でも、様子を見て大丈夫なものと、放置するとどんどん悪化する症例があります。簡単には見分けがつきませんが典型的な症例を下記に記述したいと思います。

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症例1

6才女児です。反対咬合を主訴として来院されましたが、下あごを後方に押すと噛み合わせが切端くらいまでになる仮性の反対咬合です。このような症例は同じ反対咬合でも、予後はよく早期にこの状態を改善すると上顎骨と下顎骨が同調して成長し安定した咬合が確立できる症例です。


加療後2年経過後の状態で安定した咬合状態を確率できた症例です。

症例2

6才男児です。反対咬合を主訴として来院されましたが、見た目よりも上顎骨と下顎骨のズレが大きい骨格性反対咬合でこのような場合は、放置するとさらに状態が悪化するのですぐに加療が必要となります。上顎骨は発育を促進させる装置、下顎骨は抑制させる装置を使用します。


加療2年後の状態です。安定した咬合を確立できました。


症例3

7才男児で一本のみの反対咬合を主訴として来意されました。


加療し約8ヶ月後の状態です。

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反対咬合:混合歯列期

中切歯(前歯の1番目)と側切歯(前歯の2番目)の上下顎計8本の切歯の反対咬合を正常な被蓋関係に改善することであります。反対咬合が中切歯一本だけの時期に矯正治療を開始することもあると思われます。そういう場合においても先に述べたように両側の側切歯が萌出し、動的治療を終えて保定期間を経過し安定が得られるところまでを考慮に入れて治療を手がけるべきであります。

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下顎前突:混合歯列期

骨格性の真性下顎前突では矯正医に相談する等、適切なアドバイスを受けることが望ましいと思います。頭部X線規格写真分析などの補助的診断資料を加えて検討する必要もありますが永久歯列まで、長く尾を引くことになるのは明らかですし、場合によっては外科的処置をも考慮に入れなければならないこともあります。

このように同じ反対咬合のジャンルでも種々なものがあり一つとして同じ症例はありません、それぞれにあわせた治療法を選び適切に治療すると予後も大変よいものとなります。早期発見、早期治療は医療の原則です。内科的な疾患であろうが虫歯であろうが不正咬合であろうが悪い状態を放置しすぎると、その後の治療が困難になるばかりでなく、予後も悪くなります。

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