歯が足りない

永久歯の先天的欠如・埋伏歯とは

一般に5歳半ごろから下の前歯が生え変わり、少し遅れて上の前歯が生え変わります。

10歳の後半から11歳で犬歯と小臼歯が永久歯に生え変わり、12歳のころにすべての乳歯が永久歯に生え変わります。永久歯に生え変わる時期には個人差が大きいですが、なかなか乳歯が抜けかわらない場合には、先天的欠如といい永久歯がない場合や、埋伏歯といわれる永久歯が骨の中に隠れ生えてこない場合があります。先天的欠如は第三大臼歯、犬歯、第二小臼歯、側切歯などに多く見られます。

埋伏歯は第三大臼歯、犬歯、第二小臼歯、上顎の中切歯に多く見られます。また、過剰歯の埋伏も多くみられ、歯列不正をおこす原因になり隣の歯の根を圧迫し吸収を起こさせるケースもあります。

ページの上部へ

永久歯の先天的欠如・埋伏歯でないかと思ったら

いつまでも乳歯が残っている場合は、埋伏歯の可能性があります。
また、永久歯がないことが原因で、乳歯が残っている場合もあります。歯科医院のレントゲン写真で調べることが必要です。

ページの上部へ

永久歯の先天的欠如・埋伏歯の治療

失ってしまった歯を補う方法には、入れ歯(部分床義歯)、ブリッジ、インプラントがあります。
また保存的な矯正治療で歯のないところを補う方法もあります。生涯を通じて、今の時点で最良な治療方法を選択する必要があります。

義歯を入れる

※外部サイト飛びます。



矯正で歯を移動する(保存的矯正治療)

歯を移動させて歯のないところを補う方法があります。
一般的に、矯正治療により歯を移動して治療する方法が歯の寿命や、口腔内に人工物を入れないという観点から理想的に治療法と言われております。
矯正治療により歯の先天的欠如、歯の埋伏を正常な位置まで牽引した症例について供覧したいと思います。

ページの上部へ

症例1

下記は右側の2番の先天的欠如症例です、全体的にスペースがあり、正中線もあっていません、上下の歯のつじつまが合わなくなってきています。矯正治療によりスペースを閉鎖しました。



ページの上部へ

症例2

下記は多数歯欠損症例(非常にまれな症例)

永久歯が本来28本あるのが普通です。この患者さんは16本しか確認できませんので、12本が先天的欠如となります。この患者さんは現在矯正治療中ですが、1歯から2歯程度ですと矯正治療により歯を移動させて空隙を閉鎖できますが、これだけ多くなると矯正治療だけで完治させることは不可能となります。矯正治療によりスペースを可及的に詰めて、症例は義歯やインプラントにより機能や審美的回復を取らざるを得ません。



この症例の口腔内写真ですが、年齢は10才3ヶ月の男児、多少萌出が遅いですが、異常に遅いわけではありません、ぱっと見では他終始欠損かどうか全く判断がつきません。お母様もレントゲン撮影の結果を聞いてびっくりされておいました。しかも遺伝的な背景は見あたらないとのこと、しかしながらご兄弟も一度調べてみる必要があります。




上写真のレントゲン写真です。上顎は5.2.2.3.5、下顎は5.3.1.1.3.4.5の永久歯が先天的な欠損となります。

ページの上部へ

症例3

実際に先天的欠如がある症例を矯正治療で治した一例をご紹介いたします。 患者さんは上顎前突を主訴として来院されました。初診時年齢12才9ヶ月、上顎右側第二小臼歯、下顎両側第二小臼歯の合計3本の欠損が確認されました。





下顎の金属が詰まっている歯が乳歯でその下には永久歯が確認できません。


矯正治療後、治療期間1年4ヶ月、欠損部は歯の移動で閉鎖しました。自分の歯だけで正しい噛み合わせを確立できたわけです。





このように先天的欠如がある場合は矯正治療により欠損というハンデを解消し、むしろより正しい咬合を確立できるわけです。

ページの上部へ

症例4

次に歯の埋伏症例をお見せいたします。 初診時年齢8才1ヶ月の女児、歯の噛み合わせが悪いことを主訴として来院されました。検査診断の結果、左右の上顎犬歯が埋伏していることが発見されました。





口腔内写真からは埋伏しているかどうか確認はできません。




このように、欠損歯と違い埋伏歯は牽引し歯列内に誘導することにより、咬合や咀嚼に参加させることができます。治療後は他の歯と同じように通常は予後は良好です。しかしながら埋伏歯の牽引は時間がある程度必要となりますし、数パーセントの確率で骨性癒着といって歯根と歯槽骨が直接癒着している症例がまれにあります。この場合は歯を脱臼させて牽引するか、それでも出てこない場合はあきらめる場合もあります。

ページの上部へ